友人たちとのバンド活動的なものを続けているうちに 私はドラムだけでなく、ボーカルもさせてもらえるようになったりと少しづつですがバンド内での役割も増えてきました。
専門学校を卒業して地元で就職した私は、どうしても自分のギターを買いたいという気持ちが強くなり、近所の楽器屋さんでギターを物色するようになりました。
いろんな種類のギターが並ぶ中で私の目を引いたのは、タカミネというメーカーの黒いアコースティックギターでした。
58,000円のそのギターに一目ぼれして、何度も店に足を運んでは買いたい気持ちを膨らませていました。
佐野元春さんの「VISITORSツアー」のビデオを毎日見ていた私は、ビデオの中で佐野さんがカッコよく掻き鳴らす、オベーションというメーカーのアコースティックギターが本当は欲しかったのですが、私が買うには値段的に少し敷居が高かったように思いますし、私が通っていた楽器屋さんには置いてなかったように思います。
まだタカミネの黒いギターの方が買える金額でした。
そして、ついに本当の意味での初めてのギターを手に入れる日が来ました。
1988年。
私は21歳、社会人一年目の年です。